2009年5月6日(水)付


いにしえの湯治道体感 小谷と早川 調査交流会
 140年前に信越交流のために作られた、新潟県糸魚川市早川と小谷温泉を結ぶ林道「六左衛門道」の踏破調査交流会が4日開かれた。早川の有志でつくる「六左衛門古道を歩む実行委員会」(園田明夫委員長)と「西山ふるさと育栄会」(同)の主催。新潟・長野両県から15人が参加して、古人の偉業を体感しながら交流を深めた。 文献によると、同古道はかつて早川の農民だった六左衛門が、23年の年月をかけて私財を投じて切り開いた全長23`の小谷温泉への湯治の道。時代の流れとともに荒れて長く不通になっていた。数年前に六左衛門の心意気を受け継いで信越交流を再開させようと、早川の有志が実行委を発足。古道の調査を開始する中で小谷の有志にも呼びかけて参加を募り、現在は長野・新潟で出発・到着地を毎年交互に代えて行き来している。
国営公園で音楽祭にぎわう 安曇野に響く 早春賦
 安曇野市堀金烏川、国営アルプスあづみの公園の第5回早春賦音楽祭は4日、同公園で開かれた。みんなの音楽広場、音楽フリー広場、安曇野の空にひびく若人の歌声、さわやかふれあいコンサートが行われ、穏やかな春の1日となった公園に豊かな歌声が響き、たくさんの人出でにぎわった。 雪に覆われた安曇野で暮らす人々の春を待つ心を歌った「早春賦」は大町高校の校歌作詞者としても知られる吉丸一昌(1873−1916)により大正2年(1913)に誕生。大正、昭和、平成と歌い継がれてきた。同公園早春賦音楽祭は、安曇野が音楽の里として全国的に認知されることを目的として開いている。
「子どもの日」楽しむ 大町図書館でイベント
 市立大町図書館(原連陽館長)は5日、「子どもの日イベント」を開いた。多くの親子が参加し、「遊べる折り紙教室」や「えほんでしりとり」などを楽しんだ。
 折り紙では4枚を用いて「花のこま」作りに取り組んだ。子どもたちは指先を器用に使って制作し、形の異なるパーツ2つと土台を組み合わせると、花が開いたようなコマに仕上がった。複雑で細かな部分では職員の丁寧な指導を受けた。
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5月の一覧
「塩の道」の春満喫 大町で祭り最終日
 塩の道祭りは最終日の5日、大町市の仁科三湖沿岸を歩く約11`の「湖畔道中」、仁科神明宮から北アルプスを眺望しながら歩く「山麓(ろく)道中」約10`の2コースに分かれ、田園や菜の花など、大町の自然を楽しんだ。昨年を100人ほど上回る約700人が参加した。「湖畔道中」では、JR信濃大町駅の中村宏文駅長が扮(ふん)した町奉行を先頭に、歩荷(ぼっか)やかご屋など旅姿で歩く約600人が行列をつくった。30周年を記念し、木崎湖で町奉行の乗船イベントを企画。町奉行が湖畔から地元の船頭がこぐ舟に乗り、湖を横断しはじめると、参加者たちは手にしたカメラのシャッターをさかんに切っていた。
色とりどり絵手紙並ぶ 松川村 すずの音ホールで展示
 松川村の絵手紙愛好者でつくる「喜楽(きらく)会(高橋公子会長)」は16日まで、作品を同村すずの音ホールロビーで展示している。会員12人が講師の手ほどきを受け、1年間とおして描いた風景や静物、人物など約200点が並んでいる。同会員は4年ほど前からセピア安曇野で月2回、同村の牛越克巳さんに師事し、絵手紙を創作。筆や竹ぐしで引いた輪郭のやわらかなタッチに、水彩絵の具で色づけした。同じものを描いても人によって全く表情の変わる絵手紙が並び、それぞれの気持ちが伝わってくるような作品をみることができる。
美麻をフクジュソウの里に 大町 子ども育成会が定植
大町市美麻の新行地区子ども育成会(和田義明会長)は3日、フクジュソウの株分けを同地区内で行った。地域の子どもや、都市部からの山村留学生が定植を通して、地域づくりに取り組んだ。園児から中学生までの子どもたち17人がシャベルを手に、保護者や育成会の助けで定植。永澤樹弥君は「土を掘るのが大変だった。大きく育ってきれいな花を咲かせてほしい」と笑顔で話した。 同地区では、住民有志がフクジュソウの里づくりに取り組んでいる。同育成会が、子どもたちに自然と親しんでもらおうと2年前から株分けを実践。雪解けの季節を迎えるとフクジュソウが黄色い花を咲かせ、写真を撮影しに多くの人が訪れるという。