2019年10月18日(金)付

台風被災地に支援の輪=@大北各地 義援金受け付け開始

 長野市や佐久市など千曲川沿岸の東北信を中心に甚大な被害をもたらした台風19号。大北地域の各市町村では、職員の派遣や支援物資の提供、義援金の受け付け開始など被災地支援の輪が広がっている。
 被害発生直後の13日から、市立大町総合病院の災害派遣医療チーム(医師ら5人体制)や、北アルプス広域消防本部の救助隊・救急隊・後方支援隊が出動し長野市内を中心に活動を展開した。大北各市町村の職員は連日、十数人体制で、災害応援協定を結ぶ飯山市を中心に支援にあたっている。
 市社会福祉協議会には、被災地ボランティアに関する問い合わせも多く寄せられている。ボランティア活動保険の加入手続きに訪れる市民も増えてきたという。災害ボランティアに関する情報は、県社会福祉協議会のホームページに掲載されている。
暮らし守る砂防知る 小谷小 児童が施設見学

 県姫川砂防事務所と国土交通省松本砂防事務所は15日、小谷村の小谷小学校4年生19人の防災教育を村内の砂防施設で実施した。地域の子どもたちに身近な砂防事業の現場を見てもらい、災害から暮らしを守る施設や工事の大切さを伝えた。
 砂防堰堤や、国直轄の浦川堰堤上流護岸工事など工事中の現場を見学。ガン沢では、コンクリートを用いず金属板の保護材で覆った中に現場の土とセメントを入れて堤体を造る砂防ソイルセメント工法で造られたばかりの堤体の上を歩き、土砂や木を受け止める堰堤の大きさを実感した。
オレオレ詐欺≠フ手口体験 池田町四丁目 元警察官招き防犯教室

 地域住民の交流などに取り組む、池田町の四丁目ふれあい会は16日、特殊詐欺の防犯教室を四丁目ふれあいセンターで開いた。高齢者中心に参加者約30人が、電話を使った「オレオレ詐欺」の手口を実際に体験し、対策を学んだ。
 教室には、元警察官で県県民文化部暮らし安全・消費生活課の齊藤俊博さんを講師に招いた。齊藤さんは家族をかたる「オレオレ詐欺」、身に覚えのない金銭を要求する「架空請求詐欺」などの手口を紹介。電話で直接犯人と接触すると被害の危険性が高まるとして、留守番電話やナンバーディスプレイの活用を呼び掛けた。
マレット松川が上位独占 4町村で北安秋季体育祭

 第44回北安曇郡秋季体育祭(北安曇郡体育協会主催)が16日、松川村で開かれた。マレットゴルフ競技に郡内4町村から約60人が出場し、地域の誇りをかけて優勝を争った。団体・個人両部門で地元松川が上位を独占した。
 大会は高瀬川河川敷マレットゴルフ場を会場に、36ホール・パー144のストロークプレーで試合を展開。団体の部は4人1チームの合計スコアで順位を競った。
雪国での太陽光発電学ぶ 白馬 専門家講演可能性探る

 白馬村の白馬ノルウェービレッジでこのほど、イベント「雪国でのソーラーパネル設置の可能性・疑問に答える相談会」が開かれた。ノンフィクションライターの高橋真樹さん、自然エネルギー信州ネット事務局長の浅輪剛博さん、シバクサ電器社長の丸山浩司さんらが講演。多数が来場し、専門家の話から、自然エネルギーの意義と豪雪地でも自給自足・地産地消のエネルギー確保は可能なのかなど、広い視点で理解を深めた。
 高橋さんは「10年前にはおもちゃと言われた自然エネルギーが、今なぜ伸びているか。自然エネルギーには便益があるから」と話し、地球の気候変動を抑制させることや、小規模分散型設置することにより、災害時の備え、さらには雇用を創出させ地域経済の向上につながるメリットについて解説した。
美麻「静の桜」幹折れる 県天然記念物 樹形変容 保全へ対策

 県の天然記念物に指定される大町市美麻大塩の「静の桜」(大塩のイヌザクラ」の幹が折れ、大きく破損した。市文化財センターが10日に破損を確認し17日、樹木医とともに現状を確認した。2本の太い幹のうち1本の幹が根元から折れ、樹形を大きく変えた。文化財センターは残った幹を中心に「美麻のシンボルの保全維持にさらなる対策を講じる」とした。
 同センターによると、台風19号の直接的な影響はないとみている。折れたのは、直径約3b、高さ約10bの幹。残った直径約5b、高さ約15bの幹は、枝に葉をつけているが空洞化が進む状況にある。これまでも老木化に伴う腐食が懸念されていた。
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